
箱型のバンやワゴンはバンコンバージョンタイプのキャンピングカーのベース車として大人気。車種やメーカーによって多彩なモデルがあるが、単に車中泊をするだけではなく、『お気に入りの部屋ごと自然の中に持ち込んでリラックスできるクルマ』をテーマに日産が本気で開発したバンコンがキャラバン MYROOMだ。
●文:月刊自家用車編集部
日産が提案する新しいくつろぎの空間は『部屋ごと出かけられるクルマ』
コロナ禍があけ日常が戻り、忙しさが増す生活の中で非日常を感じ、自然に触れて癒される空間があれば…そんな願望を満たすために開発されたのが日産 キャラバン MYROOMだ。
2024年8月下旬にデビューしたMYROOMシリーズの第1弾で『部屋ごと出かけて憩うクルマ』というMYROOMシリーズのコンセプトをカタチにした1台だ。
ベース車は日産キャラバン。プレミアムGXとGRANDプレミアムGXの2グレードから選べ、両グレードに2WDと4WDが用意されている。
広々とした車内はインテリアに木目をふんだんに使い、まるでログハウスの一室のような趣き。ベッドとテーブルの組み合わせで車内を自在にアレンジし、憩いの空間を作り出すことができる。
山にも海にも走って行ける! もはやタイヤのついた別荘のキャラバン MYROOMの装備を見てみよう。
内装は床から天井まで木目調で車とは思えない部屋感を演出。
簡単操作でシートアレンジ! 2in1シートが駐車時はソファーに変わる!
キャラバン MYROOMの注目のギミックの一つが2in1シート。背もたれと座面が表と裏で硬さの異なるクッションパッド構造を採用した自動車業界初のセカンドシートだ。
走行時のドライブモードはほど良い硬さで体をしっかり保持し、快適な乗り心地を追求。
駐車時に後ろ向きに反転させて座るリビングルームモードは、ドライブモードの背もたれ裏面が座面に、座面裏面が背もたれになるが、どちらもソファーのようなやわらかさ。自然の中でリアゲートを開ければ、景色を楽しみながらゆったりくつろぐことができる。
2in1シートのリビングルームモード。ソファーのようにクッションのきいたやわらかい座り心地でくつろげる。
2in1シートはドライブモードの背もたれを後方に倒せばベッドルームモードになり、ほど良い硬さのクッションが就寝時の体を保持。
また2in1シートは5:5の左右分割構造で一人はリビングルームモード。もう一人はベッドモードでごろ寝といった個別のくつろぎ方も楽しめる。
2in1シートは5:5の左右分割構造でドライブモードの背もたれを後方に倒せばベッドルームモードになる。ベッドルームモードでは硬めのクッションが上面になり快適な睡眠をサポート。
展示車のベッドボードは折りたたみ式で、ベッドルームモードの2in1シートと連結すればベッド長2228mm、ベッド幅1204mmの就寝スペースがうまれる。大人2名が横になってゆったり眠れ、ベッドから天井までの高さも970mmあり、圧迫感の少ない快適な寝室が簡単に展開できる。
架装オプションでMYROOM跳ね上げベッドを選べばより簡単にベッドルームに変換できる。
ベッドルームで使うボードは4枚。ヘリンボーン生地でシンプルかつリッチな質感だ。ベッドボード未使用時は、ボードを橋渡しする両サイドのベースに外したボード2枚ずつを壁に沿って乗せ、収納•固定ができる。
リビングルームの中心となるテーブルはスライド式で、簡単に移動と固定ができ様々なアレンジが可能。
リビングルームモード設定の2in1シート側に寄せれば、カウンターのように使え、ベッドボード2枚重ねてベンチシートにし、2本のシートの間にスライドテーブルを配置すれば、対面対座で食事を楽しんだりくつろぎの時間がすごせる。
スライドテーブルを使わないときは、リアゲート側のベッド下スペースにフタをする形で収納可能だ。
移動と固定が簡単にできるスライドテーブルでリビング•ダイニングルームの手軽にアレンジが楽しめる。
リアゲート側の窓には架装オプションでウッドブラインドを用意。車中泊時の目隠しとしてだけでなく、木のぬくもりが通い慣れた別荘の一室のようなマイルーム感を高めてくれる。
ウッドブラインドは架装オプション。
木目調のルーフパネルには調光機能付きのスポット照明を装備。ルーフ両サイドには間接照明があり、食事、くつろぎ、就寝とシーンに合わせて車内の雰囲気を変えることができる。
海でも山でも自分の部屋で自分だけの贅沢な時間がすごせる
キャラバン MYROOMは架装オプションでロールスクリーンがあり、運転席後方のカーテンとウッドブラインドを閉めればシアタールームにもなる。
ディーラーオプションのポータブルバッテリーFrom LEAFから給電すれば、車内の100Vコンセントで電気製品が利用可能。旅先でリモートワークにも使える自分の部屋になる。
リアゲート側には100Vコンセントがあり、ポータブルバッテリーやAC100V外部電源入力システムから給電することで利用できる。
リアゲート側から見てもなかなかの広さ。ベッド下は高さ285mmで床面幅は975mmもあり、大容量の収納スペースとして活用できる。
釣りやカメラ、登山など装備が多い趣味のための秘密基地としても活躍してくれるに違いない。
ベッド下の空間も広々。収納スペースをはじめ、どう使うかは部屋の主次第だ。
旅先でゆったりくつろぐリビング•ダイニングルームに。小鳥のさえずりを聞きながら読書する書斎に。趣味をとことん楽しむベースキャンプに。豊かな自然や美しい景色の中に自分の部屋があったなら…そんな夢を叶えてくれるのがキャラバン MYROOMだ。
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